出世したい同期を見て感じた幸せを把握することの大切さ
昨年末、行かないでおこうと思った前職の同期の忘年会に結局行きました。
目的はたった一つで、転職に躊躇する前職の同期に転職するかしないかは別として転職活動だけはしておいたほうが良いよと伝えるためでした。
会社の文句を言う割には転職活動には前と変わらず後ろ向きでしたが、この忘年会に参加して一つ面白いと思ったことがあります。
30歳を過ぎてやはり少しづつではありますが差が付き始めました。
地方に転勤してそこで課長職に就いている人もいます。
そんな状況を目の当たりにして悔しがる同期がいました。
その同期は入社当時から確かに出世欲はある方でした。
同期の集まりがあるときにはリーダーシップを取るというか先頭に立ちたがる傾向もありました。
しかし、パワハラ上司の被害に遭い今はメインルートを外れています。おそらく来年あたりにはまた営業に戻ると思いますが、今は出世レースでリードしている状況ではないです。
その場で聞いておけばよかったと思ったのが、なぜ出世したいのか?ということです。
出世によって何を得たいのかそこがどうしても見えなかったので聞かなかったことを後悔しています。
出世によってなにを得たいのかこれは人生において何を幸せと考えるかにつながるかと思います。
出世して得られるものを簡単に列挙していきます。
・給料が上がる
・部下ができる
・名刺に肩書がつく
ざっと思いつき限りこんなところです。
もちろん管理職になることで得られる経験というのもあると思います。
ただ、その経験は他所の会社に行くときの武器だと思います。
その同期は転職を一切考えていなさそうでした。
人の幸せを定義した本でグラッサー博士の選択理論という本があります。
人の幸福には大きく分けて以下の5つの要素がある言われています。
・生存
・愛と所属
・力
・自由
・楽しさ
この5つが満たされていれば人は幸せを感じるのですが、すべてが満たされていれば良いというわけではなく、個人個人でどの要素を満たせば幸せを感じるのか違うということです。
先程の同期はこの中で出世によって何を得たかっったのかという話になります。
入社後の行動を見る限りおそらく力(部下)かなとは思います。
ただ、はっきり出世によって得たいものを聞いていないのでわかりません。
もしお金ということであれば出世でなくてもやりようはあると思います。
そしてなぜお金がほしいのかという問題になります。
私の場合、この5つの要素の中で最もほしいのは確実に自由です。
お金がほしいのもやりたくないことをすぐに辞められるためにほしいという意味合いが強いです。
お金をたくさん持って高級品を買いたいとか、誰かに金を持っていることをひけらかしたいという欲求は一切ありません。
自由になるための道具としか思っていません。
この同期は何を求めているのか、別に私に話さなければいけない義務はありませんが、自分ではしっかり把握しておいたほうが良いと思います。
特に古い会社にいると昔からの社会の風潮で人が求めているものを決めつけられるケースが多いので気づかないうちに大してほしくないものに時間と労力を割く結果になりかねません。
私の以前の上司で半期に一度の面談の際に仕事を頑張ると出世があるぞみたいな人参をぶら下げる人がいましたが私は部下も欲しくないし、毎月の積立投資での計算上お金が増えることは計算できていたので大して心が揺さぶられませんでした。
何よりこんな会社で偉くなっても面倒なだけだし、どうにかしたいという思い入れもありませんでした。
部下がどういう価値観でいるかというところに全く考えが及んでいない時点でこの人は上司に向いていないなと思ったことが懐かしいです。
だから他の部下に対しても人としての理解が足らないし、急に人がやめた後にその人のことを私に聞いてくるような手遅れの対応しかできませんでした。
この選択理論というのは自分自身が何を求めているかを把握するのにも役立ちますし、他人がどういうところに幸せを感じるのかを把握するのにも使える良い理論だと思います。
分厚い本ですが5つの欲求は前半に説明があるのでその部分だけでもぜひ読んでみてはいかがでしょうか?