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頭の中で考えて行き先がないものを置いていくブログです

落合博満は井端弘和を切り捨てたのか?

開幕が近づいてきた最中、ドラゴンズファンの私にとっては絶対読みたい雑誌が出ていたので早速購入しました。

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この雑誌を読んでいて黄金期後の出来事、井端弘和中日退団の真相について自分の頭で考えてみました。

あの時なぜ井端に対して3,000万の提示をしたのか?

ある記事では落合が監督時代にアライバのコンバートを井端が不服に思っておりそこから落合、井端の二人に間に亀裂が走り落合が切り捨てたなんて記事もありました。

ただ、落合博満という人間は野球に関しては好き嫌いで物事を考えない人であり、この説は信憑性が怪しいです。

 

今回は私が考えた井端退団の真相についての仮説を綴りたいと思います。

 

まず、井端が中日を対談したのは2013年オフですが、話のスタートは2009年春のキャンプまでさかのぼります。

2009年の春のキャンプで荒木と井端がポジションをコンバートするという話が出てオープン戦も入替えて出場していました。

しかし、ふたりともコンディションが整わず、結局2009年はセカンド荒木、ショート井端でシーズンを戦い、二人は6年連続ゴールデングラブ賞を獲得します。

翌年2010年遂にポジションコンバートが実現。

セカンド井端、ショート荒木でシーズンを戦うことになりました。

結果、チームとしては2010、2011年に球団史上初の連覇を果たします。

そして連覇を置き土産に落合監督は退任します。

その後のテレビ番組で落合は2012年もし監督をやっていたらどういう布陣で戦うか構想を語りました。

もし2012年監督だった場合の構想は荒木をセカンドに戻す、サードを守っていた森野がファースト、井端はサード、ブランコは他所に移籍しても構わないとのことでした。

そして空いているショートには外国人を連れてくるつもりだったようです。

ここで言いたいのは2011年オフの時点で落合博満の頭の中にショートを守る井端は存在しないということです。

翌2012年井端はショートのポジションでゴールデングラブ賞を獲得、2013年WBCでは大活躍を果たします。

しかし2013年シーズンは怪我の影響もありシーズン通じて不振に終わります。

チームも2001年以来のBクラス、中日ドラゴンズの黄金期はここで幕を閉じました。

その年のオフ、落合博満GMとして2年ぶりにチームに復帰します。

落合GMの初仕事は契約更改です。

球団のコストカット方針もあって主力から控え、若手まで大半の選手が40%あるいは25%減俸の契約更改をすることになりました。

 

その中で井端に提示された金額はまさかの推定3,000万、前年が1億9千万と言われているので80%以上の減俸です。

井端はその提示額で契約せず中日を退団、巨人に移籍します。

この落合GMの提示額は波紋を呼び、井端は戦力外だったなんて言われていましたが、落合GMは戦力としてみていない選手に金額提示はしないと言っており、戦力としては見ていたようです。

この3,000万という金額がなぜ出てきたかという点について解説します。

 

まず上記でも書いたとおり2011年のオフに落合監督の頭の中にショート井端は存在しませんでした。

当時の中日の内野陣はセカンド荒木、ファースト森野、サードルナが存在していました。

2011年オフに井端にサードを守らせる構想はありましたが、2013年シーズンに中日には規定打席に到達しなかったものの打率.350をマークし、守備にも定評のあったルナがいたのです。

だからショートで使わないとなると井端の守るポジションはないのです。

つまり落合GMの中では井端は2014年シーズンのレギュラーではなかったのです。

 

また、井端の2013年シーズン終了時の状況は以下のとおりです。

・2013年はシーズン100試合のみの出場

・打率は.230台

・オフに肘と足首の手術を行う

・2014年シーズンは39歳を迎える年です。

 

井端弘和の年俸が3000万と考えると安いと思うでしょう。

しかし39歳でレギュラーではなく手術明けで前年不振だった選手と考えるとどうでしょうか?

少なくとも1億9千万から40%減の約1億1千万は高いと思うでしょう。

現に移籍した巨人が井端に支払った年俸は推定4500万です。

もし中日が井端に4500万提示しても退団したと思います。

この時点で井端に対する適正年俸は3000〜5000万程度が妥当ということだったと思います。

 

だから落合博満が切り捨てたと言うよりも井端への2014年の期待値を提示して交渉が決裂したという方が正しいのです。

なので落合が井端を追い出したというのは誤りだと思います。

 

しかし、これで今回の記事を終わらせようとは思いません。

2013年オフの契約更改時、落合博満は中日の監督ではありません。

ショートに井端を使わないと落合は考えていたでしょうが、監督の谷繁はどう考えていたのか?そして二人の間でレギュラーに関するやり取りはあったのかそこがとても気になります。

谷繁監督が納得していたなら別ですが全く知らなかった話であれば2013年オフの時点で体制としては失敗していたことになります。

GMと監督の役割としては別に監督にいちいちお伺いをたてる必要もないのですが、それでもチームの大まかな方針はあるだろうと思います。

当時の中日はそれもなかったように思え、それがGM体制の失敗に繋がったと考えています。

 

今年は中日にとってはとても大事な年です。

落合退任後ここまで大事な年はないかもしれません。

昨年Aクラスで今年もAクラス優勝争いができるようなら今後5年はそれなりにいい勝負を見せてくれると思います。

しかし今年Bクラスであれば昨年のAクラスは暗黒期の一瞬の灯火にしかなりません。

とにかく、頑張れドラゴンズ!!