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頭の中で考えて行き先がないものを置いていくブログです

新陳代謝を繰り返したアイドルグループの人気が落ちる理由

TwitterのトレンドにEXILEが入っていたので気になって調べてみたらATSUSHIが脱退後の新しいEXILEが初めて歌を歌ったようでそれに対する賛否でした。

ATSUSHIがいないとEXILEじゃない、ATSUSHIがいなくてもEXILEだ、私としてはどっちでも良いのですが、EXILEは男性ユニットとしては珍しいグループだと今更ながら感じたました。

 

ATSUSHIが脱退する前もEXILEは色んな人が入って出てを繰り返してきたのですが、これをやっている男性グループはEXILEの他には私が知る限りドリフターズDA PUMPくらいしか知りません。

 

EXILEをジャニーズと同じように語るとファンは嫌がるかもしれませんが、複数人が集まって歌って踊っているので今回は同じく括りで考えます。

ジャニーズはかつてのSMAPKAT-TUN、NEWS、TOKIOなど脱退するメンバーはいても途中から入るメンバーというのはいませんでした。

・・・いないはずです。

しかしEXILEはこれまでも脱退と加入を繰り返しているグループでこれはモーニング娘AKB48のような女性グループに多い手法です。

今回ATSUSHIが脱退したことでEXILEの結成時のメンバーはすべて卒業したことになります。

モーニング娘で言えばジョンソンが卒業した時と同じです。

 

ATSUSHIがいないとEXILEじゃないという意見が上がったのはATSUSHIは歌声も見た目もEXILEを象徴するキャラであったことを意味します。

そして、これからEXILEで活動するメンバーはおそらくこれまで以上にこれはEXILEじゃないという批判に晒されると思います。

モーニング娘AKB48も大体結成時のあたりのメンバーが主力のときが最も人気が出て、卒業するごとに人気が落ちていく印象です。

しっかり調べていませんがモー娘。もAKBも同じ道を辿っています。

 

EXILEにおけるメンバーの脱退は今に始まったことではありません。

最初にメンバーが脱退したのは2006年のことです。

そこから同じ年の2006年に二人加入、さらに2009年に7人が一気に加入します。

私はここでついていけなくなりました。

調べたら2013年に一人脱退、2014年に5人追加、その後3人脱退、2020年にATSUSHIが脱退で今に至るようです。

これだけ加入と脱退を繰り返しているEXILEのすごいところは曲の売上がメンバーの変更によってほとんど落ちていないことです。

モー娘。もAKBもメンバーの変更に伴って売上が落ちました。

だから黄金期なんて言われているのでしょう。

人気を保っていたのがATSUSHIのあの歌声だとしたらこれから試練が続くかもしれません。

 

そもそもなぜモー娘。やAKBはメンバーの新陳代謝によって売上が落ちたのか私なりの仮説を説明します。

まず私の中で印象に残るエピソードがあります。

先日AKBと元モー娘。のエース、後藤真希がテレビ番組でコラボしていました。

今のAKBのメンバーは柏木由紀以外誰も知らなかったので顔を見ても名前は当然出てこないのですが、印象として残ったのは最近グループの名前は聞かないけど結構可愛い娘がいるんだなということです。

また、その番組の放送日に近い日に友達とカラオケに行ったときに箸休め的な感じでモー娘。の過去の曲を2曲入れたときのことです。

ちなみにその二曲は黄金期に入るちょっと前の1期、2期のみで歌っている曲と黄金期が過ぎた後の曲でした。

2つ流したあとで友達は黄金期が過ぎた後の曲に出てきたメンバーの方が可愛いと言っていました。

つまりルックスは落ちていないしむしろ上がっています。

これはよく考えたら当然で、AKBが認知されて人気が出ればそこに入りたいという人も増えます。

アイドルというただでさえ不安定な世界です。

親の立場としてもなんとしても成功してほしいと思えば自分でも知っている国民的グループに入れたがるでしょう。

だから初期のメンバーに比べて加入時のライバルは多いはずです。

例えば私が今から松坂18という女性グループを作ったとします。

アイドルを夢見る可愛い娘がその松坂18と乃木坂46どっちに入りたいか選んでいいと言われたら大抵は乃木坂を選択するでしょう。

そもそもAKBの柏木や峯岸はモー娘。に落ちて発足後間もないAKBに入っています。

だから何が言いたいかというとアイドルグループの人気が落ちるのはルックスが落ちることが原因ではないということです。

 

人気が落ちる原因として私が考えるのはファンのこのグループはこうあるべき、こうだったよねという価値観の問題だと思っています。

そして厄介なことにその価値観は明文化されていません。

ファンが抱くモー娘。らしさ、AKBらしさというのがあって、メンバーが変わっていく毎にそこからズレていくことで人気が落ちるのだと思います。

価値観はいつ作られるかというと一番はグループが結成して売れようと藻掻いているときだと思います。

モー娘。で言えば中澤裕子がリーダーだった時代、AKBで言えば高橋みなみがリーダーだった時代です。

この時期に売れるためにメンバーが足掻いてテレビ番組などに出演したときになにか爪痕を残します。

それが重なってファンから見たグループの価値観になっていくのだと思います。

さらに言えば初期メンバーは何もないところに色を塗っていくようなもので一つ一つの行動がそのグループのあり方として積み重なっていきます。

しかし、メンバーが抜けていき、ついに初期メンバーがいなくなると、そこにはこれからグループとして、個人として売れようという人ではなく、すでに売れているグループでしっかりやろうという人が大半を占めることになります。

それは見ている側からすると没個性という風に映ってしまうのかもしれません。

ただ、しっかり見れば個性は見えてくるはずです。

 

プラチナ期のモー娘。はまさにこの部分に悩まされたのではないかと思います。

この時期はパフォーマンスは歌も踊りも黄金期と比べてもレベルは高いのですが、如何せんメンバーをしっかり追わないと個性がわかりませんでした。

いくつか当時のテレビ番組(うたばんやしゃべくり007、さんまのまんま)を見ましたが、当時のメンバーで個性が発揮されているのはジュンジュン、リンリンの中国人二人で他のメンバーはほとんどキャラを認知されるようなシーンはありませんでした。

これがライブの裏側やMV撮影風景の映像まで見ると他のメンバーのキャラまでわかるのです。

そしてそこには黄金期のメンバーとは違った個性があり、黄金期とプラチナ期どっちが良いか簡単に優劣はつけられないくらい魅力的です。

 

話を戻すとファンが考えるEXILEらしさがなにかわかりませんが、Twitterに上がっているATSUSHIがいないEXILEの感想を見る限り、ATSUSHIのあの声が聞こえなくなるとやっぱりEXILEではないという人も今後増えるのではないかと思います。

確かにATSUSHIの声は印象に残りやすいです。

全く知らない歌でもATSUSHIの声でEXILEだと認知する人もいると思います。

これからEXILEがどうなっていくのかちょっと気になっています。

 

 

おわり