ギョグゼギボビビビ

頭の中で考えて行き先がないものを置いていくブログです

会社の文句を言いながら転職には踏み切らない元同僚を見て考えたこと

先日、前の会社の同僚と飲みに行く機会がありました。

以前と変わらず、会社の文句を言いながらも転職には踏み切っていないという状況でした。

 

単純に上司の悪口だけならまだしも会社としてこれやばくね?と言える状況で幹部社員はそれに対して効果的な策を打てずにいることについても文句を言っていました。

それなら会社を変えたほうが自分のキャリアを考えても安心な気がしますが、そうではないようです。

 

正直なんでそこまでわかってて転職活動すらしないのか私はとても不思議でした。

なのでその理由と対応策を考えてみました。

 

会社の悪口を言いながらも転職活動に踏み切らない理由として私は3つあると思いました。

①自分がいつでも転職できると思っている

②会社がずっと存続して自分は定年まで雇ってもらえる

③その会社から転職した人が元にいた会社は良い会社だと言うことによる安心感がある

 

①についてはスキルがあるという自信だけではありません。

自分が転職市場でまだ価値がある年齢だからいつでも移籍できる。というものです。

私は一度転職したので感覚がわかりますが、同業他社であればまだしも異業種に進む場合は30歳を超えていると結構苦戦します。

また、私が今所属する企業は毎月転職で新しく入る社員がいますが、大抵20代、それも20代前半というケースも多く見られます。

私が元々在籍していた会社は日系大企業なので当然中年の社員が多く、30代前半は全体の中では若いほうです。

しかし社会的には若くないのです。

私は①の現象を「キャリアピーターパン症候群」と呼ぶことにしました。

自分はもう若くないのに感覚が若いと思いこんでいる状態のことを指します。

 

②については現状維持されることが当たり前という感覚になってしまっていることによる現象で自分がここに留まるリスクを感知できていません。

逆に今の状態がノーリスクだから、特別やりたいことがないのに動くリスクを大きく見てしまいます。

確かに転職するにあたりノーリスクはありえません。

ただ、残ることがノーリスクかといえばそんなことはなく、衰退産業で働いているとなればなおさらです。

私は転職にあたり当時在籍していた会社への不満は当然ありましたが、やりたいことなんてありませんでした。

しかし、それでも最終的に転職に踏み切ったのは今の職場に残るリスクが計り知れないと思ったからです。

具体的にはこの会社は100%衰退してそこで働く自分の仕事内容も大した仕事をしていない。そのため将来的に自分が不幸になるのはほぼ間違いないと予測できました。

ただ、同僚に関しては会社の業績が悪いことを認識していながら会社は存続し続けるものだと思っています。

この危機感のなさは少し驚きましたし、老害への一歩を歩んでしまっているなと思いました。

②の現象はそこまで来ている驚異を見ない人だと思っています。そのため外交はすべて話し合いで解決できると思っている人→キャリア左翼と呼ぶことにしました。

 

そして③です。

この③が最も厄介だと思っています。

今回の飲み会でも③の人物がいました。

俺らがいた会社は良い会社だよと言っていました。

それが本音なのか、未だに残る人への配慮なのかわかりませんが、仮に本音で元々在籍していた企業が良い会社だと思っているのであれば、その人は転職に失敗しているでしょう。

とにかく良い会社という言葉には残る人を更に動けなくする力があります。

残ることへのリスクを見かけ上消してしまうのです。

確かに転職にミスして元の会社に戻りたいという人はいましたが、それはその人の転職活動が悪かっただけでしっかり考えて動けばリスクは減らせると思います。

私は③を転職失敗者または人の良い詐欺師と呼ぶことにしました。

 

さてここまで①、②、③と書きましたが、最もたちが悪いのは先程も書いたとおり③です。

そしてこの③に関して思うのが、転職の成功の定義とはなにか?ということです。

 

転職が成功したというと、年収アップや労働時間の短縮、嫌な上司から離れるなど色々あると思いますが、私自身が考える転職の成功は「キャリアを考える時に一人のプロとして自立できるか」だと思います。

私が転職して変わった考え方として自分の仕事の成果を誰に話しても説得力があるものにすればいつでもどこにでも行ける人間になれるということです。

そして一番わかり易い成果は数字です。

それ以外にも新たな販路拡大や他のことでもチーム何か貢献したということがあればそれは職務経歴書に書けます。

転職してそこを意識して仕事をするようになりました。

また、誰かが辞めた時にモチベーションが下がるのではなく、その人が残した案件を拾うことで自分の数字を上げられるというようにプラスの面を見るようになりました。

転職して一年で自分の考え方はかなり変わり、そしてたくましい考え方になったなと実感しています。

 

確かにかつて在籍した会社は新卒で入社すればある意味、家族のように守ってもらえると思います。

ただ、今後会社が自分を守ってくれるか、会社が社員を守りたくても守れるか不透明になると会社は自分を守ってくれるだろうなんて悠長な事は言ってられません。

また、自立したビジネスパーソンというのは会社に何を与えてもらうかを考えるのではなく、自分が何を与えてその対価として満足のいく報酬を勝ち取るという考え方であると思います。

そうなれば自分が何をすべきか見えてくるとも思います。

 

さて、ここまで動かない理由をまとめましたが、ではこういう人をどうやって動かすかについても少し触れたいと思います。

私はリファラル採用で儲けたいとも転職エージェントを副業でやりたいとも思いませんが、今の職場に対して後ろ向きな会話しかできないなら早く転職したほうが良いと考えます。

そこで考えたのが、とにかく転職してよかった面を伝え続ける、この一点だと思います。

というのもお前の会社これからやばいよといくら言ったところで逆に意固地になるだけだと思うからです。

 

最後に少しドライなことを言いますが、今後付き合いは続くかも知れませんが毎回会社の悪口を聞いた後にそれでも今の会社は安心だから残るみたいな会話が続くようであれば距離を置くしかないかなと考えています。

それは会社の悪口を言い続けながら会社にしがみつくのと同じことですから。