身近で感じた多様性の重要さ
多様性という言葉について、色んな所で多様性が大事だ少数派の人を尊重しろという風潮が強くなっている昨今ですが、どちらかというとそれで組織が良くなるからというよりも少数派の権利を守る意味合いで使われていることが多いと感じています。
私が身近で感じた多様性の重要性についてまとめておこうと思ったのでそれについて書きたいと思います。
私が在籍していた会社は新卒からずっと働き続けている人が多い会社で他の会社の文化や仕組みを一切知らない人が多い会社です。
そんな会社に私も新卒で入社したのですが、何年か経過してあることに気付きました。
それは、「転職してやってきた人のほうが仲良くなっている」ということです。
転職してやってきた人の中でもうちの会社に馴染んでいないというか明らかに出世ルートから外れている人と仲良くなっているのです。
こういう人の共通点だと感じたところとして一つ挙げられるのが、
「一般的に考えれば無駄であったり良いことではないけど、うちの会社って昔からこういう特徴があるからしょうがないし、逆に良さだよね」という空気感みたいなものに迎合しないところです。
私自身、もともと予定調和みたいなものが嫌いだったのもあると思います。
ちなみに好きな芸能人は小学校の頃からとんねるずです。
入社1年目に覚えているエピソードで正月休みが終わって新年の初出社の日、同じ部の偉い人にチーム単位で「新年、あけましておめでとうございます」と挨拶に回る時間がありました。
それにトコトコついて行ってた時に転職してうちの会社に来ていた人に「くだらないと思っているだろ?」と笑いながら言われたことがあります。
なんでバレたんだろうと思いましたが、おそらくその人も私になにかシンパシーを感じていたのかもしれません。
その新年の挨拶ですがそもそも1週間前に年末の挨拶をしているのにまるでずっと会っていなかったかのような雰囲気だったので変だなぁと思っていたのは事実です。
もう一つ別のエピソードです。
最近コンプライアンスがうるさくなっています。
うちの会社も東芝が色々やらかしたあたりでコンプライアンス上非常にまずい事案がありそこから色々な制約が発生しました。
業務システムも変わったのですがこれがまた非常に使いづらい害悪システムで、仕事の工数ばかりが増え売上は1円も増えないということが続きました。
この時に生え抜きの人は会社のシステム、決まりだからしょうがないという人が多く、そもそもの部分に疑問を持つ人がいませんでした。
一番の問題として業務オペレーションで少しでもミスがあると取り返しがつかない状態になってしまうということがありました。
そこで転職してきた人が「自分が昔いた会社ではミスが生まれてもそれを穴埋めできる仕組みが作られていた」ということを言っており、生え抜きの人にはまったくない発想でした。
また、その人はもともと在籍していた外資系の会社の販売システムも話してくれて、いかに自分の会社のやり方が非効率なのかということを実感したこともあります。
私が感じる生え抜きの人の傾向としてレールが決まっていてそれをどれだけ早く走るかしか選択肢がないように思えます。
逆に他所を知っている人はそのレールに固執することなくレールを増やすとか、レールを変えるとかレールは別の販社に走らせてその管理に力を割くといったように考え方が柔軟です。
また、よく日本の社会人は勉強しないと言われていますが、これは本当に感じます。
少なくとも私の会社は本を読む人というのがめちゃくちゃ少ないです。
新しい知識や情報をインプットせず、同じ会社で働き続けたらそりゃ視野はどんどん狭くなるよなと当たり前の事に気付きます。
勉強というのは何も英語やプログラミングでなくてもいいと思います。
とにかく自分の人生においてしっかり考えて決めないといけないことでどうやって良い判断、決断を下すかという事について本を読んで勉強するのは必要なことだと思います。
最近、自分が住む家を平気で買ってしまう同期が多くてびっくりしています。
詳しくは別の機会に触れたいと思いますが、話を聞いている限りそもそも持ち家と賃貸どっちが良いかということを考えたことすらなさそうです。
少し話が逸れましたが、多様性とは何かを考えると出てくるのが少数派の意見です。
これは自分で他人より得意というか物の見方が違うところですが、多数派の考えよりも少数派の考えの方が良いアイディアが多いのではないかということです。
人と違うことが考えられる、思いつくというのはその人の大きな才能だと思います。
人と違う意見があるからそこに新しい可能性が生まれると思っています。
多様性というのは少数派の存在を認めるだけでなく、少数派の意見でも良いものがあれば取り入れるということだと思っています。