ギョグゼギボビビビ

頭の中で考えて行き先がないものを置いていくブログです

ストウブ鍋を買って料理以外で実感したこと

最近、友人の薦めでストウブ鍋を購入しました。

このストウブ鍋とはフランス発祥の鍋で料理人も使用している人が多いようです。

だからといって高度な料理スキルが求められるわけではなく、素人が簡単に美味しい料理を作れる代物となります。

最大の特徴としては無水調理と言われる食材(基本的には野菜)から出る水分のみで作る料理ができることで、鍋フタの裏についている突起物が食材の味を最大限に引き出すという能力を持っています。

この鍋を使って料理して感じたのは食材の旨味が最大限に引き出されるので調味料を減らせるということでダイエットにも使えると思いました。

 

ストウブ鍋の料理についての感想や使い方などは他にもいろんなところに上がっているのでぜひ調べてみてください。

私が今回言及したいのはこのストウブ鍋を購入して日本と世界の関係について考えざるを得なかったという内容になります。

 

まず、商品が届いて開梱したら鍋本体と小さな冊子がついていました。

この冊子を少しめくったらフランス語でなにか書かれていました。

フランス語を大学時代に専攻していたと言ってもこんなの読めねーよ!と一人でツッコミを入れつつ数ページめくったら次は英語で書かれた文書が出てきました。

ここでピンときました。

「そうか、各国の言語でなにか書かれているんだろう」と。

そして最後までページを捲りました。

しかし日本語は何処にも出てきませんでした。

その代わりなのかどうかはわかりませんが最後に掲載されていたのは中国語のページでした。

ここから考えたのは、日本市場がそこまで大きいと見られていないということです。

この鍋は20センチのサイズで約2万する鍋です。

鍋に2万と考えるとかなり高いです。

そしてこの金額を鍋に支払える国の人間はそこまで多くないと思います。

日本人はまだ鍋に2万払おうと思えば払える国だと思っていますが、その冊子に載っていた言語の国と比べると売れないということでしょう。

今回は鍋なので使い方はネットでいくらでも紹介されているので別にその冊子が読めなくても問題ありませんでした。

しかし日本が世界的に存在感を失っていることを実感する出来事です。

これが他の分野に波及することは未来の可能性として高いと考えています。

元々日本語はほとんど日本人が日本国内でしか使わない言語で、その日本は現在少子高齢化、これからどんどん人口が減少すると言われています。

その一方、世界的には人口増加中で経済的に成長している国も多いです。

これまで日本向けにカスタマイズしてもらっていたものがカスタマイズしてもらえない、アメリカ発の話題の製品、映画が日本上陸しないということは今後ありうる未来だと思っています。

例えばスマホでGooglePixelがFeliCa対応しているようですが、これは完全に日本仕様です。

今後日本市場ではそこまで売れないとなるとこういった日本人が快適に使用できる機能が制限されていくこともあるでしょう。

 

もう一つ感じたことがあります。

下は購入した鍋です。キッチンが汚いことは気にしないでください。

 

どうでしょう?

一般的に想像する鍋に比べておしゃれではないでしょうか?

このデザイン性は日本の製品、中でも一般的に使用される製品に欠落した部分だと思います。

家電分野では10年ほど前に韓国や中国のメーカーにぶっ飛ばされましたが、その時は機能面で差がないのに廉価で提供できるという面での敗北でした。

しかし最近になって欧州のおしゃれな家電というのを聞くようになりました。

機能は日本製に劣りますが、その分おしゃれに寄せているということです。

ただ機能が劣ると言っても必要ない機能だったりします。

電機メーカーについて言えば自分がその業界で働いているので製品を企画する人、決裁する人がどんな人かだいたい想像つくので日本メーカーから本当におしゃれな製品が出るのは絶望的と言っていいでしょう。

 

ちなみにこの鍋は重くて、加熱すると取手も蓋も熱くなります。

ネットでしっかり調べなければ火傷したでしょうし、美味しい料理は作れておしゃれなデザインと言っても使い勝手は悪いと言ってもいいかもしれません。

でもストウブはそこら辺は改良しないと思います。

そこを求める人に売る必要がないからです。

一方日本の会社で同じことがあればすぐに改良するでしょうが、それが一部の人のニーズを満たす仕事でしかないということが起きそうな気がしてなりません。

 

冊子に日本語の説明がないこと、デザイン性の部分で美味しい料理を食べながら今後の日本の先行きを不安視せざるを得ない出来事でした。

 

おわり